新宿で飲む
- Date
- 2011/03/22/Tue 10:23
- Category
- 雑記
7年ほど前、某音楽レーベルの新人歌手発掘オーディションの
審査員という、実に怪しげな仕事をしていた時期があり、
そのとき知り合った佐藤さんと7年ぶりに連絡を取り
新宿で飲みました。
佐藤さん、その他の方との仕事は
岩手、新潟、山形、仙台、青森、北海道でしたが
現在の佐藤さんは郡山エリアで勤務していらっしゃって、
震度6強を体験、今回被災なさった方、「多くの」の
一言でくくるにはあまりにも心苦しい犠牲者の方を
顧みればどう表現すればいいのかも
わかりませんので佐藤さんの言葉そのまま掲載
しますが、死ぬかと思ったそうです。
ビル内での仕事で壁も崩れ、危険な状態であるため
会社から埼玉への避難を申し受け、27日まで
こちらにいるとのことでした。
ふと目に入った渋谷のシルバーアクセサリーショップで
私の事を思い出し、連絡をしてくださったとのことでした。
生の話を聞けば聞くほど私は語る言葉を失っていきました。
芸能人の「映像を通して元気を」「歌を通して勇気を」という発信、
また私自身、何かを伝えたいと考える文章がうまく書ければ書けるほど
その作業に打ち込む姿勢自体を薄っぺらに感じるこの感覚が
ざらざらを自分の肌を逆なでするように感じます。
そして帰宅しいろいろと考えましたが、やはり自分は
こうして何かを発信することと、支援することしかないと
いまは結論付けています。
「同情」という言葉がありますが、被災した方、家族を亡くした方の
心情と同じ気持ちになる、という意味で「同情」にはなりようもありません。
今回の被災にかかわらず大切な家族を亡くした方なら解ると思いますが
同情されても何も変わりはしないと感じます。
ならばわれわれに出来ることは、ほとんどない、とも言えますが、
同時に善意をこめることが出来る経済活動、自分の生活行動の
あまねくすべての事象と考えることもできるのではないでしょうか。
だから、と結論付けるにはまだまだ戦いは続いていますが、
私は自分に出来ることを、この町で、するのみ、と、
はっきり伝えておきたい、と思い、ちょっと長いですが
本日の日記としました。